MultiR HDDに色々なモニタを接続する 〜 7Pin Mini-DIN特殊コネクタ信号ケーブルの製作 (Page 1 / 1)

 7Pin Mini-DIN特殊コネクタ信号ケーブルの製作


■ 実はクセモノの 7Pin Mini-DIN特殊コネクタ・・・

▲ 製作したケーブル[拡大写真]

色々探してみると、結構この 7Pin Mini-DIN特殊コネクタはあちこちで使われているようである。 例えば PC用のグラフィックカードやチューナーカードなど、S端子コネクタがそのまま差し込めるようなピン配置に なっているため、設置場所に制約がある機器などで S端子の代用兼 xxx端子として盛んに使われている。
MultiR HDDでもご多分に漏れず、本来の S映像出力が配線されている 4本(Y/C/GNDx2) 以外にも、コンポジットと RGBの B出力も配線されている。 これらの信号は「Video Mode」の切り替えで R/G/Bや Y/Pb/Prとコンポジット出力に 切り替えることができるので、結果的にこの端子からは、ロジックレベルの H-SYNC、V-SYNCを除いた全ての信号が 得られることになる。
また、VGA出力端子からは R/G/Bまたは Y/Pb/Prと、ロジックレベルの H-SYNC、V-SYNCが得られる (コンポジット出力は 来ていない) ので、目的に応じて両者を使い分けることが得策と思われる。

少し前置きが長くなってしまったが、一般のパーツ店で入手できる 7Pin Mini-DINコネクタは全く仕様が異なるようで、 MultiR HDDの S映像出力には残念ながら差し込むことができない。 このページでは、その辺りを工夫して代用品として 使えるものの例をご紹介したいと思う。

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■ MultiR HDDの S映像出力端子に差し込めるコネクタは・・・

早速、パーツ店で売られている Mini-DINコネクタを何種類か入手して、ピンの勘合具合をチェックしてみた。

▲ 買ってきた 4, 7, 8, 9Pinコネクタ[拡大写真]
▲ 各コネクタのピン部分[拡大写真]

売られているものそのままでは 4Pinしかダメという感じだが、障害になるピンを抜いたり突起を削れば 9Pinを除く全てが差し込めるようになると思われる。 実は 9Pinが差し込めれば良かったのだが、残念ながら 外形もピンの配置もビミョ〜に違う (^^;

ということで、今回は 8Pin Mini-DINのコネクタを使って加工してみることにする。
ちなみにこの 8Pin Mini-DINコネクタは、古き良き PC国民機 PC-9801/9821シリーズのキーボードや、家庭用ゲーム機の 古参 PC-Engineのジョイパッドコネクタとして使われていたのと同じものだ。

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■ コネクタを加工する・・・

買ってきたコネクタそのままでは、下側 2本のピンが挿入の際支障するので、まずはニッパーとラジオペンチを駆使してハウジングから抜いてみよう。
※うち 1本は再利用するので、破損させないよう慎重に。

▲ 挿入に支障するピンを抜く[拡大写真]
▲ ピンを植えるための下穴を掘る[拡大写真]

ピンを抜き終わって他の部品と並べたのが左上の写真だ。

続いて、足りない箇所にピンを 1本増設する。 まずは右上の写真の要領で外側から 0.5mmのドリルで下穴を掘ってやる。 要は、 二段目に 3本ピンがあるうち、広くなっている場所の中間にもう 1本ピンを植えなければならないのだが、元々のピンは モールドに埋まる部分や半田付けの場所が太くなっているため、そのまま挿入しただけでは両横のピンに支障する。 そこでピンを 植えるための穴は斜めに掘ってやり、太い部分を空いたスペースに誘導してやろうという訳だ。

下穴が掘れたら、今度は内側から 0.8mmおよび 1mmのドリルを使って (貫通させないよう) 慎重に太い部分が埋まる場所を 確保する。

▲ 先ほど抜いたピンを挿入する[拡大写真]
▲ ピン自体は斜めに刺さっている[拡大写真]

ここまでできたら、先程抜いたピンの 1本を挿入してラジオペンチ等で押さえてやる。
結構気合いが必要だが、変に力むと逝ってしまいそうなのであくまでも大胆かつ慎重に (^^;

▲ 斜めになっているピンを整形する[拡大写真]
▲ 試しにカバーを被せてみた[拡大写真]

最後は目的の場所から顔を出したピンを整形して一丁上がりだ。
私の場合、長さがほんの少しだけ足りなかったのだが、特に問題なく使えているのでこれでよしとしている。

とりあえず、この状態でカバーを被せてスムーズに着脱できるか確認しておこう。
尚、カバーの外側にモールドの土台部分がはみ出ていると後面パネルの化粧板に引っかかるので、軽くヤスリがけ しておくと良いだろう。

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■ リード線を取り付ける・・・

今回は、中古パチンコ台から取り外した液晶ユニットを接続できるよう、私が標準的に使っている EIコネクタ(6Pin) と接続してみた。 もし接続対象が決まっている場合は、適当にアレンジして対応して欲しい。

▲ 7Pin Mini-DIN特殊コネクタ → RGBモニタへの接続

ちなみに、あまり長く配線を伸ばして使う予定はないので、同軸やシールド線の類は使っていない。
また、結線図で茶色で書いてある配線は、実物では黄色を使用している。

▲ 上側 3本の配線[拡大写真]
▲ 下側 4本 (追加ピン含む) の配線[拡大写真]

実際の配線の様子については、拡大写真を用意したので活用して欲しい。
尚、前頁の本体から出力されている信号の説明では VGA出力を基準に書いているので、ここでは RとBを入れ替えなければならないことに 注意して欲しい。 また、モニタに供給する同期信号(SYNC) はコンポジットビデオ出力をそのまま供給しているので、 受け側のモニタも映像信号から同期分離する機能を持ったものでないとならない。

▲ 植えたピンに接着剤を一滴[拡大写真]
▲ カバー&熱収縮チューブを被せる[拡大写真]

配線が終わったら、まずは動作確認しておこう。

きちんと動作することが確認できたら、後から植えたピンの根本に接着剤を一滴垂らして保護し、カバーを被せれば出来上がりだ。
購入したコネクタには、さらにこの上に被せるゴムのカバーが付属していたが、MultiR HDD後面の化粧パネルの穴が小さめで ゴム製カバーを被せると引っかかってしまうので、今回はカバーなしで使うことにする。 代用品として、熱収縮チューブを 化粧パネルにかからない程度に被せて処理してみた。

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2004/07/11 Yutaka Kyotani

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