GTSチャージャー取り付け記


■GTSチャージャーの紹介記事 
(K-CARスペシャル Vol.82より引用)

■GTSチャージャーとは・・・

舞鶴にある「テックGTS」というショップから発売されている、軽自動車用電動スーパーチャージャーである。
かなり以前から、ミラやワゴンR等著名な車種に対応したチャージャーが発売されており、ターボモデルのない ホンダライフ用のチャージャーなんかはそこそこ話題になっていたようだ。

さて、時は 1999年12月初旬。 ボーナスの支給も近づいたある日、何気なく本屋で立ち読みしていた「K-CARスペシャル(立風書房)」に とある紹介記事が掲載されていたのを発見。 メインは当時ライフ同様ターボモデルのなかった「バモス」に 対応したGTSチャージャーが発売されたというものだったのだが、ページの隅の方に我が「MOVE」用のチャージャー 発売という記事もしっかり発見。 そのままレジへ向かう (^^)

持ち帰った K-CARスペシャルをよく読んでみると、対応車種はいわゆる「旧型 MOVE」、 EF-ZLというエンジンを搭載した H10.9までのモデルとのことである。 ここまでは良かったのだが、「AT 2駆限定」なんて書いてある・・・  私のは 5速MTのモデルなんですけど・・・ (^^;;
発売元に何点か質問を投げて資料のコピーを送ってもらったりもしたのだが、「動作しますか?」という 質問に対しては「実際に車に付けてテストできないので・・・」と歯切れの悪い回答しか得られず(泣)。
何回かやりとりの後、このチャージャーに付属している燃調コンピューターの開発元が、大東市(私が住んでいる東大阪市とはお隣の町ですネ) にあるとのことで、結局そこを紹介してもらうことになる。
現状の制御コンピューター周りの結線図を調べて FAXしたりと、結構購入の GOサインまでが長かったこと・・・ (^^;;

ちなみに、各車種対応機種ともお値段 \158,000也〜っ! 安いと見るか高いと見るか?!


■GTSチャージャーを取り付けてみる

このチャージャーの主要部品は何と言っても「電動チャージャーユニット」と「燃調コンピューター」なのだが、 セットとして下記のような部品が含まれている。

1. 電動チャージャーユニット 2. 燃調コンピューター
3. タイマーユニット(モーターコントローラー)   4. チャージャーユニット取付金具
5. エアクリーナー 6. 配管アタッチメント類
7. ケーブル類・リレー・ヒューズ等

右の写真はすでに電動チャージャーユニットを装着したエンジンルーム。
銀色に見える本体から上部に伸びる青い配管で、加圧されたエアーが供給される。 下部の青いマウント金具は エンジンに直接ボルト止めして固定。 ちなみに、吸気は中心付近から左に伸びている黒い配管から。
右側にあるバッテリーに色々と部品がぶら下がっているのは、まずはチャージャーを制御するためのリレー(ネジ止めされている黒い箱)、 バッテリーから直接分岐した電源が、このリレーとヒューズでチャージャーユニットと接続されている。

さて、このチャージャーユニットがついている場所、ここは元々純正のエアクリーナーが取り付けられていた場所である。 即ち、取付作業で最初に行うのは「純正エアクリーナーの取り外し」ということになる。 見えない部分に突起がひっかかっていたりして、 結構手がかかるというのが率直な感想 (^^;;
ま、エアクリーナーさえ外せてしまえば、あとは部品を取り付けていくだけなのでそんなに手間ではありません。


ちなみに、左側は純正のエアクリーナー。 結構でかいです。

真ん中はこのセットに付属してきたエアクリーナー。 簡易型というか、スカスカで抜けがよさそうな印象(笑)。

右側は実際に付属のエアクリーナーを吸気口にセットしたところ。 はめ込むだけで固定され、各部品の微妙な位置関係が 脱落防止になっている。

■車内への配線ほか

MOVEの制御コンピュータは、助手席前の小物入れを開けた上側に装着されている。 まず最初にここから車内の各所に伸びている配線のコネクタ(3ヶ所)を外し、付属の中継用コネクタを割り込ませる作業が必要だ。
また、エンジンルームのリレーからの配線を、どこかの穴から車内に引き込まないといけない。 他の配線が通っている穴 (ゴムのブッシュが挟んである)の穴を拡げて割り込ませるのが一番早いようだが、先端に付いているコネクタのフレームが 邪魔になるので、一旦フレームを取り外して端子だけにしておくと楽に行える。

とりあえず、燃調コンピューターとタイマーユニットは仮の場所にセットしておくことにした。 車内中央、シフトレバーの真ん前である。 段ボールで押さえを作り、フロアマットの下に敷き込んで動かなくしてある。
※ちなみに、装着後半年たった現在も仮の位置にセットしたままだったりして・・・(汗)


■実際にドライブしてみた感想

第一印象、エンジンの音が少し変わって、抜けが良くなったような感じが実感できる(気分的な要素があるのかも知れないが)。
とりあえず、エアクリーナーの空気抵抗がかなり少なくなっているようなので、チャージャーが動作していない場合でも多少は影響あるのかもネ・・・

実際にアクセルを踏み込んでみた印象だが、一番効果があると思われるのは、ローギアでいきなり全開にせず、 低回転でセカンドにつないで全開にするパターン。 4000rpmを超えたあたりからじわじわと効いてきて、トルクが 太くなっていくのが体感できる。 セカンドに入れたままアクセルを踏み続けると、通常なら 7000rpm位で加速感が 鈍るのだが、チャージャーが働いている場合はそれが感じにくくなる印象だ。 ピークのあるようなパワーではなく、あくまでもトルクが太くなる。 例えるなら後ろから強力な追い風が吹いているような感じかな。

燃調コンピューターには、回転数、アクセル、増量値のボリュームがある。 回転数とアクセルはそれぞれ設定した値を超えると ランプが点灯し、両方の条件を満たせば燃料噴射増量とチャージャーによる過給が行われるようになっている。
基本的にこれらの値は説明書の標準値にしておけば良いのだが、私の場合、アクセルの設定値がちょっとシビアな印象を受けた。 低回転からいきなり踏み込んだ場合、ラフな設定でも比較的反応は良好なのだが、ある程度回転数が上がっているところにアクセルを踏み増しした場合、 設定を少し低くしておかないと反応しないような感じになる。
例えば高速道路の上り坂を4速で上っている場合、踏み増ししてうまく反応すれば「非常に快適」なのだが、 反応しなければ「こんな筈ではなかったのに・・・」となってしまう。

このあたりの「原因と対策」を調査の上まとめてみた。 続いて「解析編1」へどうぞ〜 (^^/~

※補足※
制御コンピューターや各センサーにおける、マニュアルモデルとオートマモデルの差異については 調査不十分な部分もあることをあらかじめお断りしておきます。


トップメニューへ
クルマ関連工作メニューへ
GTSチャージャー取り付け記「解析編1」へ