ワンチップ MSX (Manu Page)

 ワンチップ MSX


■ MSXって・・・


はるか昔、1980年代前半にさかのぼってみよう。
当時は8ビットCPUを使ったPCが成熟期にはいっていた時期で、巷には NECのPC-8001や8801シリーズ、富士通のFM-7や77シリーズ、 シャープのMZやX1シリーズ、東芝のパソピアなんていうのもショップの店頭に並んでいた。
そんな中、発売されたのがMSXだ。 何でも、大量生産されて普及している部品を使い、徹底した標準化により互換性の維持、 コストダウンを図って、これまでパソコンに縁のなかったユーザー層の取り込みを狙う・・・ というコンセプトが描かれていた 筈である。
狙いがどうなったかはここでは触れないが、一般家電メーカーが大挙参入し、そこそこ賑わいが見られたのは私の遠い記憶にも残っている。

さて、最初に作られたMSXの仕様は、当時発売されていた8ビットPCと比較してお世辞にもほめられたものではなかった。 CPUがZ80の3.58MHzクロック (これは NTSCのカラーサブキャリアのクロックと共用するため)、画面表示は TIの初代VDP(TMS9918相当)、サウンド機能は PSG(AY3-8910相当)など、少なくとも私の目には、魅力に乏しいものだった。
私はその頃 CPUに6809を採用した富士通のFM-7を使っており、CPUがZ80の、しかも画面もサウンドもしょぼしょぼのPCには 用はない! と思っていたほどだ。

そんなMSXも普及と共に、改良されたMSX2が発売され、しょぼしょぼの画面はかなり改善された。 FDドライブや漢字対応の PCも発売されて、良い意味で各メーカーが機能強化を競っていた 全盛期 がしばらく続いた。
私自身も、とある方に頼まれて、MSX2のちょっとしたソフトを作ったこともあり、その時代に仕入れた 書籍や資料 も実はまだ保管してあったりする。 某SONY製のPCもまだ置いてあるが、確かFDドライブが死んでいたはずだ。

・  ・  ・  ・

■ とりあえず、買ってみた・・・


時は流れ 2006年秋、D4エンタープライズから 1chip MSXが発売されると聞き、ついつい先行予約に手を出してしまった (^^;
実は、それ以前に、本家 ASCIIからも一度発売が企画されて Web上で予約を募っていたことがあったが、残念ながらボーダーラインの 5,000台に届かず、計画そのものが一度リセットされたという経緯もある。
少し前置きが長くなったが、微妙〜に お預け を喰らっていたせいもあり、やはりというか、 衝動買いパターン・・・

・  ・  ・  ・

■ 梱包を解いてみる・・・


2006/11/21 先行バージョンの本体到着・・・ である。
実は、まだ何をするか全く考えていないのだが、とりあえず適当に周辺機器を接続して遊んでみることにする。


▲ 到着ぅ〜
▲ 外箱は意外とシンプル


早速開梱し、本体と対面させていただくことにしよう。
外箱は意外とシンプルで、汎用の白箱にシールが張ってあるだけのものだが、添えてあるイラストは結構私の好みだなぁ (^^)


▲ 本体とACアダプター[拡大写真]
▲ 前面にはUSBやSD/MMCスロット[拡大写真]


本体はブルーのスケルトン。 結構イイ感じの雰囲気。
さすがワンチップで主要部分をまとめてあるためか、部品点数も少なく、ケースも小型に作られている。 初代 ファ○コンを一回り小型化したような雰囲気だ。

入出力端子群は 時代に即したイマ風 の造りになっており、前面には USB×2、アタリ仕様のジョイスティック端子×2、 それにSD/MMCスロットが顔を出している。
裏面には、PS-2キーボード、VGA、S / コンポジットビデオ、オーディオ出力、ACアダプタなどの端子が並んでおり、現時点での汎用品が 使えるように配慮されているのはありがたい。


▲ 本体裏面[拡大写真]
▲ マニュアルは暫定版[拡大写真]


マニュアルは暫定版とのことで、A4サイズ両面にコピーされたものが同封されてきた。
これを先行予約までして買う人間は、大半が昔のMSXを知っている世代と思われるので、こういう選択も許されるのかなぁ・・・ と。


▲ ゲームを動かしてみた[拡大写真]
▲ MSX-BASICも実行OK[拡大写真]


早速手近にある液晶モニタと、ジョイスティック、ゲームカートリッジを接続して動かしてみた。
そこそこ古いゲームカートリッジだが、妙に懐かしい (^^)

PS-2キーボードを接続すると、MSX-BASICも実行OKだ。
今更BASIC・・・ と思われるかも知れないが、最近の工業高校では BASICで授業をしているらしい。 インタプリタという構造上 すぐに結果が確認できるので、ちょっとした試行錯誤やお遊びには便利な存在かも。

・  ・  ・  ・

■ 説明書や資料などなど・・・


先行予約品の本体には 暫定版のマニュアル しか同梱されていなかったのだが、後日 正式なマニュアルと、ユーティリティーなどが収められたCD-Rが送られてきた。


▲ 別送のマニュアルとCD-R[拡大写真]
▲ 昔購入していた資料[拡大写真]


CD-Rには、
  • ALTERAのツール類
    Quartus II Web Edition / Quartus II Programmer
  • MSX-DOS2
    通常版 / FAT16対応版
  • ユーティリティーツール類
    ディスクイメージファイル関連ツール / PLD関連ツール
  • 資料等
    基板の回路図 / VHDLソースコードなどの技術資料
・・・などが収められていた。
回路図が入っていたのは、私としては内心大助かりだ (^^)

尚、ユーザーズマニュアルは 第3版 2006/12 と書かれたものが再度送られてきた。 ま、 改訂は良くあることということで。

ちなみに右上の写真は、はるか昔にちょっとしたプログラムを頼まれて作った際に購入してあった資料。
さすがにいつ購入したのか思い出せない状態で、登場する機会はもうないだろうと思っていたのだが、今後これらを広げて調べ事をすることもあるかも知れないなぁ・・・ 大切に使おう。


・  ・  ・  ・

* お し な が き *
 
C-SYNCなRGBモニタを接続する
 パチンコ液晶や 21Pinマルチ端子付きモニタへの接続方法(2007/01/14)


2006/11/23 Yutaka Kyotani (暫定公開)
2007/01/08 Yutaka Kyotani (メニューページ追記、C-SYNCなRGBモニタを接続する〜 を追加)
2007/01/14 Yutaka Kyotani (C-SYNCなRGBモニタを接続する〜 を追記、修正)

トップメニューへ
PC関連工作メニューへ