ジャンク液晶モニタ復活事例 VL-15DX8編 〜 DVI端子付きモニタへの改造 (Page 2 / 3)

■ 適合するコネクタを用意する・・・


モニタの信号コネクタ端子の仕様が判ってきたところで、次なるステップへ移ろう。
今回はモニタ内部には一切手を付けず、外部に変換のためのコネクタや信号ケーブルを追加することで DVI端子へと接続できるように まとめてみたいと思う。
このテの応用としては、元々モニタから生えているケーブルの途中を切断し、DVIケーブルを継ぎ足して使うのが簡単ではあるが、 私はこの方法は 邪道 だと思っている。 今回もひたすら 正攻法で まとめて行くことにする。

まずは、専用コネクタの相手側として使えるパーツを検討してみよう。


▲ 今回採用のコネクタ[拡大写真]
▲ 不要なピンを抜き、加工[拡大写真]


今回採用のコネクタはこちら。
元々、基板対基板の中継用として使われている 1.27mmハーフピッチコネクタの中から、ストレートタイプ 40Pinのものを使ってみた。 基板を二段重ねにして実装する際、 結合する部分に使うパーツである。 モニタのコネクタは、両サイドに電源用の太いピンを受けるためのハウジングがあり、 邪魔になる部分があるので、不要なピンを抜くのと同時に両サイドを削ってハウジングに当たらないよう調整している。

ハーフピッチコネクタは色々な種類のモノが市販されており、今回使ったのと同様のものが入手できるとは限らないので、 入手できたものを適当に何種類かアレンジし、最もしっくりくるものを使えば良いと思う。


▲ 電源用のピンはこいつを加工[拡大写真]
▲ 加工したピンと固定用ネジ[拡大写真]


コネクタがきちんと嵌合できるようになったら、電源用の太いピンと、固定するためのネジを用意してやろう。
ピンは真鍮製の適当な板材を削り、現物合わせでスムーズに挿抜できるように加工する。 あまり板厚が薄いものでは嵌合が甘くなるので 少し厚めのものが良い。
固定用ネジは、♂♀それぞれに インチミリ の区別がある。 モニタの コネクタに付いているのは インチネジ なので、それを受ける♀側のネジも インチピッチ のものが必要だ。 ♂側はどちらでも構わないのだが、固定する ナットの手配忘れ には注意しよう。 あと、上の写真には映っていないが、 コネクタのベース分嵩上げが必要なので、4mm程度のスペーサーを 2個用意しておく必要がある。


▲ コネクタ固定用の基板[拡大写真]
▲ 基板に取り付けられたコネクタ[拡大写真]
▲ 基板を裏側から見る[拡大写真]
▲ DVIケーブルを端末処理[拡大写真]


このテのコネクタは 単独でリード線を引き出すのが大変 なので、固定するための基板をあてがってやることにする。
ちなみに、写真の基板は少し大きめなのだが、ケースに入れる際に切り詰める必要があった。 これから作る場合、コネクタ取り付け前にカットしておくのが 賢明な選択だ。

さて、ハーフピッチコネクタはその名の通り 1.27mmピッチでピンが出ているのだが、実際にはそれを 1本置きに交互に曲げ、千鳥配列の状態に 加工されている。 2.54mmピッチのユニバーサル基板を使うとそのままではマウントできないので、さらに足を曲げ、4本ずつが 横一列に並ぶように加工する。 基板側も、スムーズにピンが差し込めるよう、導入部をピンの向きに合わせて削っておく必要がある。
1.27mmピッチのユニバーサル基板を使えば、ピンを曲げたり基板を削ったりする必要はなくなるのだが、リード線接続時のハンダ付けが 逆に大変になったりする。

続いて、接続のための DVIケーブルも用意しておく。
今回は短いもので十分なので、以前 F15T51の応用をしたときの残りを使ってみた。 新規で用意する場合は、30cm程度にカットして 極力短めにすることをおすすめする。 端末処理はこんな感じで。 ついでに導通試験を行って、配線の色ごとの接続図を書いておこう。

2008/04/06 Yutaka Kyotani

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