DEMIO CYBER NAVI化大作戦〜 リアモニター接続準備 (Page 2 / 2)

 リアモニター専用リモコンを液晶自作キットでも活用!


■ リアモニター専用リモコンを使いたい・・・


▲ 作成した受光部とリモコン[拡大写真]
最初はやっぱり リアモニター接続準備 かな・・・ ということで、クルマに装着する前に NAVIを色々いぢって楽しんでいた。
ある時、マニュアルを眺めていると、オプションのひとつに リアモニター専用リモコン“CD-RR1” というアイテムが記載されているのを発見〜。 「これ良いかも」と、 思って色々試行錯誤してみた次第だ。

本来、NAVIでは走行中に TVやDVDは見れない 仕様なので、ドライバー自身が TVのチャンネル切り替えなどの操作をすることは ナンセンス (なはず) である。 また、再生直後にチャプターメニューが出て一時停止してしまう DVDなんかを再生しようものなら、 タッチパネルやメインのリモコンでは 操作性がすこぶる悪い という事実もある。 そういう意味では、 このテのリモコンは、ある意味ものすごく合理的なアイテムなのかもしれない。

一応、“パイオニア製のリモコン信号出力端子が装備されているリアモニターでしか使えません” という 変なシバリ が付いているようなのだが、ちょっとしたひらめきを感じた (^^) のでこのリモコン だけ を試しに購入してみた。 ちなみに、価格の方も 1,000円ちょっとと比較的リーズナブルな設定なので、万一使えなくても 被害が少ないのはありがたい。

・  ・  ・  ・

■ NAVI本体の端子を探る・・・


最も簡単にリアモニターを接続する方法は、コンポジット接続 である(笑)。 音声出力端子などが出ている ハーネスの中に、“リアモニター出力”と書かれた黄色いピンジャックが出ているので、そこにそのままコンポジット接続・・・ という文章を前頁で書いた記憶がある。
そのハーネスに、“リモコン信号入力”と書かれた端子も同居しているのである。 ちなみにこれもピンジャックね。


▲ NAVI本体付属の入出力ハーネス[拡大写真]
▲ 適当? なリモコン受光素子[拡大写真]


このハーネスを見たら、適当なリモコン受光素子をつないだら動くかな? と考えるのは当然の姿だナ?! ・・・ということで、 早速秋月で買ってきた受光素子と適当な電源をくっつけて試してみた。
結果を先に書いておくと、もちろん ビンゴ! である (^^)

右上のイメージは、前述の秋月電子で大量に販売されている受光素子だが、最近はどこのメーカーのものを買っても仕様的にも大差ない ようだ。 ここでは、このあたりの詳細コメントは控えさせていただくことにする。


▲ コンポジット接続リアモニター用製作例回路図


ということで、試作した回路はこちら。
どこかから受光素子に使う 5Vの電源が得られればもっと簡単にできるのだが、手近にあるのは 12V系の電源ばかりである。 おまけに、 車両から得られる電源はノイズばりばりで質が悪いので、フィルタや安定化が必要だ。 今回は必要最小限ということで、三端子レギュレータと 短絡保護 を兼ねた抵抗を入れるのみでまとめている。


▲ 試作した基板のオモテ面[拡大写真]
▲ 試作した基板のウラ面[拡大写真]


基板のイメージはこんな感じ。
部品点数も少ないので、楽勝かな。

ちなみに、受光素子のドライブ能力はそれほど高くないので、本来は長いケーブルに接続する前に バッファを入れたい ところだが、周波数が 低いということで省略してしまった。 無理に同軸ケーブルを使う必要はないが、ちゃんとシールドされた線材で接続してやるようにしよう。
もしバッファを入れる場合は、2つ目の製作例をご参考に。


▲ ケースにマウント、前方向から[拡大写真]
▲ ケースにマウント、後ろ方向から[拡大写真]


ケースにマウントしたものを、それぞれ斜め前と後ろから映してみた。
今回は、テイシンのTB-50という小型のケースでまとめてみたが、このあたりはお好みでどうぞ。 受光素子の正面は、アンバーの アクリル板を貼り付けて、赤外線が効率的に受光できるようにしている。


▲ 電源取り出し時は抵抗を入れる[拡大写真]
▲ NAVI本体との接続[拡大写真]


最後は NAVI本体との接続。 それに電源の取り出しも必要だ。
電源に短絡防止を兼ねた抵抗を入れることを記したが、左上のイメージのような形でまとめている。 この抵抗は、コネクタから 至近距離 に付けないと、短絡防止の意味をなさなくなる ので留意しよう。
NAVI本体の起動に連動して電源が取り出せるポイントとして、“システムリモートコントロール” と書かれた ラベルの付いたリード線を利用した。 本来は外付けのアンプを接続する場合などの連動に使用する端子のようだが、ここから 12V 300mAまでの 電源が取れるので、連動電源端子として利用させてもらうことにする。
電源のマイナス側は、前もってボディの適当な場所にアースポイントを作り、接続しておこう。 万一 GNDが接続されないままピンプラグを後から差し込むと、 NAVIのリモコン信号入力に 12Vを加えてしまう ことになるゾ (^^;

・  ・  ・  ・

■ コンポーネント出力端子も探る・・・


リアモニター接続検討時に、コンポーネント出力端子についても調査を行った。
マニュアルによると、パイオニア製リアモニターの中には、専用コンポーネントケーブルで接続 するだけで リアモニター専用リモコンが使えるようになる ものがあるらしい。 突き詰めるところ、何本か使われていないように見える シールド線があるうちの 1本が、リモコン用だ・・・ ということですナ。
こちらも、システム設定で リアモニター設定をコンポーネントに切り替え して確認してみると、すんなり発見 (^^)
前頁に貼ってある CD-CP302の結線図 も追記しておいたので、確認してみて欲しい。

あともう1点、オフィシャルでない情報を記しておこう。
リアモニター出力設定を、コンポジットとコンポーネントに切り替えながら DVDを再生して実験していたのだが、コンポーネント出力端子へは 設定にかかわらず信号が出力されている ような雰囲気だ。 何か見落としがあるのかも知れないが、とりあえず 私の環境では リアモニター設定がコンポジット になっていても、コンポーネント出力端子に映像は出力されている。
「何かメリットがあるの?」という質問が飛んできそうなので一応記しておくが、リモコン入力は切り替えた端子側が有効 になる。 つまり、コンポーネント出力端子にモニターをつないで、コンポジット側のリモコン入力を使う・・・ という変な使い方も大丈夫なのかな?! と。

ちょっと前置きが長くなりすぎたので、さっさと次のステップに行ってみよう。
リアモニターに液晶自作キットEシリーズを使おうと考えている方、専用リモコンの購入予定はいかがだろう?
専用リモコンには受光素子が付属 している (当然!) ので、次なる製作ネタは 受光素子を NAVIとシェアできないか? というのを試してみたいと思う。


▲ 自作キット純正リモコン
▲ 付属の加工済み受光素子[拡大写真]


さて、上のイメージは、液晶自作キット純正リモコンと付属品の受光素子だ。
ここではこの受光素子と、受光素子をドライブするための電源をシェアすることを検討する。
・・・といいながら、実際にはもうちゃんと動作確認できてしまっているので (^^; 製作のステップね。


▲ コンポーネント接続リアモニター用製作例回路図


1つ目の製作例では、秋月で買った受光素子を使った関係で 5V電源で使用した。 そのため、受光素子からの出力信号振幅はほぼ 5Vppになる。 液晶自作キット付属品の受光素子は 3.3V電源で動作するようになっているので、出力信号振幅も Maxで 3.3Vppということになる。
NAVI側としては入力信号の振幅が 3.3Vでも余裕で動作するのだが、長いケーブルで引き延ばした場合の波形乱れが 至近距離の液晶自作キット に及ぶのはイヤだな〜 と思い、念のため 74HC14によるバッファを入れてみた。


▲ 試作した基板のオモテ面[拡大写真]
▲ 試作した基板のウラ面[拡大写真]


試作した基板はこんな感じ。
バッファ用のICが増えたのだが、レギュレーターやピンジャックがいなくなったので、そんなに複雑化した印象はないと思う。


▲ NAVIコンポーネントケーブルへ[拡大写真]
▲ 自作キットのリモコン端子[拡大写真]


最後は、前頁で配線したコンポーネントケーブルからの配線に、リモコン信号を追加して・・・ と。
ちなみに、Eシリーズメイン基板にはリモコン端子が 2系統備わっている。 どう使い分けるのかは不明だが、今回はキーパッド用コネクタの 隣にある CN8に接続。 実際にはどっちでも動くんだけどネ。

2008/08/31 Yutaka Kyotani (暫定公開)
2008/09/14 Yutaka Kyotani (正式公開)

トップメニューへ
液晶自作キット製作例集 メニューへ
デミオ・サイバーナビ化大作戦 メニューへ
あちこち癒着だらけ! 純正オーディオ切り離し方法を探る へ