デュアル7インチビデオモニターセット[RGB-3P070-2PCS]応用の巻 (1 / ?)

 SHARP製 LQ070A3AG01の横二連デュアルモニタ・・・


■ 7インチ液晶の横二連デュアルモニタは壮観だが・・・


専用プラスチックケースに組み込まれた二連7インチモニタと、RGBコンバータ2台のセット品。 この表示ユニットは 例によってパチンコ台で使われているものなのだが、全くの未使用品のようで、我が家にやってきたユニットは 青い静電防止袋に入った状態で梱包されていた。
このユニットが使われていた前世を少し調べてみたところ、某グラビアアイドルの登場するパチンコ台の サブディスプレイ として使われているようで、別のメインディスプレイ (絵柄が表示される方)の右横に、何とこのプラスチックケースに入った状態で縦置きされているとか。 この 縦置きの二連ユニットを使って、アイドルの全身を映そうという豪華?! なアクションをウリにしているようだ。


▲ ユニットとRGBコンバータ[拡大写真]
▲ ユニットを背面から見る[拡大写真]


ユニット背面を見ると、液晶パネルそれぞれの信号コネクタからは、フィルムケーブルが中央にある中継基板へと 伸びている様子が伺える。 中継基板上には、絵柄処理を行う別ユニットへの接続用と思われるコネクタのほか、何点かの チップ部品も確認できる。


▲ ユニットの一角にある表示[拡大写真]
▲ 中継基板の様子を見る[拡大写真]


左上は、ユニット背面の一角。 メーカー名と注意書きなどの表示がある。
しかし、修理を否定するとは・・・ 妙な内容の注意書きだったりする。
ちなみに、液晶パネルのウラ蓋にはいくつかの調整ポイントが設けられており、ドライバーを差し込む穴もあるのだが、このプラスチックケースには 意外と開口部がなく、コネクタのある部分にしか有効な開口部分が存在しない状態だ。

右上は、中継基板付近をアップでみたところ。
中継基板は液晶パネル連結を兼ねたアルミ板を使ってマウントされている。


▲ 外装ケースを外して裏側から[拡大写真]
▲ 液晶ユニット内部の様子[拡大写真]


ケースを開けて、中身を丸ごと取り外してみた。
隙間から見えたチップ部品は、輝度調整用の半固定抵抗と、分圧用チップ抵抗のようだ。 ケースに丸いシールが貼られていたのだが、 その奥に半固定抵抗がマウントされていた模様。

そして、くっ付いていた液晶ユニットを切り離してウラ蓋を開けてみたのが右上イメージ。
映像処理やタイミング関連の回路は、主要な 2つのチップにまとめられているようだ。 そのうちの 1つは、他のユニットでも よく見かける IR3Y26Aが使われている。 その他、高速 OP-AMPや電源関係の ICなどがちょろちょろ・・・ かな。
ざっと基板を観察した感じでは、テスト用の検査治具を当てるためとおぼしきランドもそこそこ配置されているようなので、うまくやれば、フレキを使わず 直接配線をハンダ付けして取り出すこともできそうに思う。


▲ 取り外した中継基板その1[拡大写真]
▲ 取り外した中継基板その2[拡大写真]


取り外した中継基板とフィルムケーブルを並べてみた。
状況によっては、ここから配線を引き出すという選択もアリかも知れない。
この基板がうまく使えれば、ケースを無加工のまま応用することも可能になる。


▲ 中継基板内部配線接続状況


ということで、中継基板の内部配線状況を調べてみた。
LQ070A3AG01の端子から信号線ごとに追ってみると、主要な信号線がそのまま中央の 40Pinハーフピッチコネクタに中継されているようだが、 一部の機能選択端子がロジックレベルを固定されており、どうやら CLKC(8Pin)=L に設定して 外部から H/V SYNCとドットクロックを供給するモード で使われているっぽい。
それに関連して、このモードで接続不要となる VBS(10Pin)も未配線 となっており、RGBコンバータへの接続や、アナログ RGB信号を映すために使うことを考えるなら、少し手を入れてやらないといけないようだ。 素直にセット品の RGBコンバータと変換コネクタを使うのが 楽チンかな (^^;
あと、LQ070A3AG01とこの中継基板とを結んでいるフィルムケーブルは、コネクタの導体が 逆面接続タイプ になっている。 RGBコンバータに接続するモノは 同一面接続タイプ なので、混用しないよう注意しよう。 間違って接続すると ピン番号が逆順に接続 されることになる。

ではでは、早速本題に入ることにしよう・・・
とりあえず、セット品の RGBコンバータや変換コネクタ、ケーブル等を使って接続して動作確認から始め、色々応用法を 探って行きたいと思う。 この 二連モニタ という特長を活かしたものが提案できれば良いのだが (^^;

あと、このパネル LQ070A3AG01単体で、RGBコンバータ以外に接続するパターンについても少し考えてみたいと思う。

・  ・  ・  ・

■ とりあえず動かしてみる・・・


素性の判らないユニットを応用する場合、事前に内部の回路を調べて回路図を起こしておくことが望ましいのだが、今回はデータシートも入手できている上 セット品のRGBコンバータと変換コネクタやケーブルもある という状況のため、このあたりは後回しにしてさっさと接続し、 適当な入力ソースを使って動かしてみたいと思う。


▲ アナログRGB接続例 (1)[拡大写真]
▲ アナログRGB接続例 (2)[拡大写真]


まず最初に、実際の映り具合を見ていただくことにしよう。
上のイメージ 2枚はアナログRGB接続の例、入力ソースは MultiR HDDを使用してみた。
このユニットの入力コネクタは 24Pinのフレキが使われているため、アナログRGB接続を行うためにはちょっとした細工が必要になる。 このあたりの 詳細については、この後の項目で説明させていただくことにする。

次は、コンポジットビデオ入力の例。 セット品の Aitendo製RGBコンバータV1.4と変換コネクタ、ケーブルをそのまま使用して接続してみた。


▲ コンポジットビデオ接続例 (1)[拡大写真]
▲ コンポジットビデオ接続例 (2)[拡大写真]


さて、実はこのユニット LQ070A3AG01や同社他品種のデータシートを見ていると気付くことがあるのだが、SHARP製アナログRGB液晶は 入力が75Ω終端されていない ものが一般的なようだ。 そのまま使うと 入力レベルオーバー となり、例えば秋月電子の RGBコンバータだと 白潰れ 状態の コントラストが異常に強い 画像が表示されることになる。 Aitendo製 RGBコンバータの場合は 入力レベル調整 ができるので最悪の状態は回避可能なのだが、 私としてはこのあたりはきちんとしておきたいところだ。

上のイメージ 2枚は標準状態の RGBコンバータと変換コネクタでの表示例だが、やはり入力レベル調整 R5を 50%程度に絞る必要があり、他にも COLOR調整も絞ってやる必要があった。
念のため、標準状態のほかに 終端抵抗取り付けなど小改良 を実施したモノを作り、比較しておきたいと思う。


▲ コンポジットビデオ・改良後 (1)[拡大写真]
▲ コンポジットビデオ・改良後 (2)[拡大写真]


ということで、この上 2枚のイメージは、小改良を行った変換コネクタ使用の例。
入力レベル調整はほとんど絞る必要がなくなり、文字の輪郭部分などに発生するチラツキが標準状態と較べて少ないように感じる。

コンポジットビデオ入力とアナログRGB接続と比較すると、さすがに細かい部分の画質に差が出てくるが、TVやDVDなど、自然画主体の入力ソースでは ほとんど気にならないはずだ。 また、サンプル画像では色の付いた縞模様が出ているものがあるが、これは液晶とデジカメの 画素が干渉しているためで、実際の画面に出ている訳ではない。


▲ 加工前後の変換コネクタ[拡大写真]
▲ 変換コネクタとジャンパーピン[拡大写真]


変換コネクタの加工内容は、下記の通り。
  • RGBコンバータ用コネクタ Pin1、2、3と各GND間に 75Ωの抵抗×3を接続。
  • RGBコンバータ用コネクタ Pin5〜7間に 390Ωの抵抗を接続。
  • 表示方向切り替え用ジャンパーピンは 2.5mmのものが取り付けてあったが、元々のポストは 2mmピッチのものなので、 2mmピッチのジャンパーピンに交換。
  • ジャンパーポストの先を少し切り詰めて、ヤスリで仕上げた。

Aitendo製 RGBコンバータは、RGB出力端子に入っている整合抵抗の値が33Ω なので、終端抵抗の値は本当のところ 75Ωよりももう少し低い値の方が望ましい。 以前他の応用を行った際には、47Ωを使ってそれなりの効果が得られたのだが、 今回はとりあえず標準値の 75Ωを取り付けてみて、それでまだレベルが高いと思われる場合は 入力レベル調整を絞る という選択にしている。



2009/05/31 Yutaka Kyotani (暫定公開)
2009/06/07 Yutaka Kyotani (追記)

トップメニューへ
液晶自作キット製作例集 メニューへ
色々な接続パターンを検討する・・・ へ