まず、用意するものは・・・・

いちばん重要なものは、何と言っても液晶パネルだろう。
「平和」の台は数がかなり出ているので、 機種を選ばなければ入手は楽なはずだ。  私は「プリンセス物語」「綱取物語」を試したが、 データの送り方が多少異なるので、 機種によっては試行錯誤が必要な可能性がある。
ちなみに大阪なら、日本橋の「デジット」で1500円で販売されている。

次に重要なのは、制御するためのパソコンかも知れない。
私は手元にあったPC−486NoteAS(古い!) を使ったのだが、要するに、このテの実験ではどうしてもDOS環境が必要だ。  Windowsなどの高機能なOSは I/OポートまでがOSの管理下に置かれる (たとえDOSプロンプトで使っても)ため、 このような実験にははっきり言って不向きである。
Windowsプリインストールマシンを使用されている方は、 DOSが起動できる環境を用意しておこう。
それと、手軽に結果を試したい方は、DOS版BASICをお勧めする。  Cコンパイラなどでも実験は出来るが、 パラメータをいじりながらその場で結果を確認したい場合等、 BASICの方がかえって便利だ。

それでは回路を説明しよう。

まず液晶パネルを観察しよう。
20ピンコネクタがインターフェース用として使用されており、 電源、グランド、入力のプルアップ等でその中の4本を使用している。
タイプによって実際に配線されているピンは差があるのだが、 その残り16本を信号用として扱うことにする。  これも、純粋な信号用と、ストローブ信号等の制御用に分類できるのだが、 今回は液晶パネルの種類が変わってもとりあえず対応できるようにするため、 単純な16ビットの出力ポートを作成し、全部つないでしまうことにした。

それでは回路図を見て欲しい。
今回は細かい部品は特にないので、部品表は省略させていただく。
36ピンのプリンタコネクタから8ビットのデータを、 2つのDラッチに同時に接続している。 通常のプリンタは、 ストローブ信号がH→Lに立ち下がる時にデータを取り込むのだが、 本回路ではストローブがH→Lの立ち下がりで下位8ビット、 L→Hの立ち上がりで上位8ビットを取り込むようにし、 合計16ビットのデータとしている。
このようにすると、上位と下位のデータの変化にズレが生じるのだが、 液晶パネルのストローブ信号として使用するビットは、 この配線では上位側になるため、問題は無いはずである。

回路の説明に戻ろう。
Dラッチは今回は手持ちの関係で74HC374を使用した。  このICには出力を3ステートにする機能があるが、 使用していないので、74HC273等でも使用できる。  その場合は1番ピンをLではなくHレベルにしておこう。

そのほかの注意点だが、 液晶パネルに加える電源は8V程度になるようにしよう。
内部には定電圧回路が入っているのだが、 実は液晶のバックライト用の回路の電圧は安定化されていない。
9V以上かけると、この定電圧回路も含めて発熱が凄いので注意した方が良い。
私は中古のPC−98LT用のACアダプタ(10V) の内部の可変抵抗を調整して8Vにした。  市販の電源ユニットでは丁度良いものが少ないが、 その場合は整流用のダイオードを何本か挟んで調整するのも良いだろう。
本物の台は一体何Vかけているのだろうか?

あと、液晶パネルを購入するときは、 信号用のケーブルが付属しているか確認しておこう。
同じ平和でも、新しいタイプは普通の圧着式フラットケーブルのようだが、 同じ20ピンでもハウジングタイプのコネクタが多く使われており、 ケーブルがあるのとないのとでは手間が大きく変わってくる。
また、コネクタの形状によっては 逆差しの危険が発生する場合もあるので注意が必要だ。
インターフェース側に取り付けるコネクタも、 うまく合うモノを探しておこう。




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