スキャンコンバータ ケースや再用部品の加工について (Page 1 / 1)

■ ケースや再用部品の加工について・・・

オリジナルの液晶ユニットをケースごと再用することにしたため、多少の加工が必要だ。
まずは絵柄処理基板を取り外し、その他の再用する部品などとの関連を調べて加工しよう。


1.インバータ用電源ケーブル、液晶パネル用信号ケーブルの加工。

左側はバックライト用のインバーター、右側は絵柄処理基板と液晶パネルを結んでいる信号用のケーブルだ。  何れも特殊なハーフピッチコネクタが使われており、手に入りにくい上使い勝手も悪そうなので、 手始めにこいつらを一般的なコネクタに交換してしまおう。

まずはインバーターの電源ケーブルだが、こちらはピン数も少ないこともあり、 EIコネクタ(5Pin) を使用した。 1〜2は 12Vの電源へ、3〜4は GND、5は 4.7KΩの抵抗で 5Vの電源に吊っておくか、面倒ならオープンのままでも良い。
信号用ケーブルは、千鳥配列になった 31Pinのものが使われており、これが何故か絵柄処理基板上では 30Pinの信号用と 3Pinの電源用に分割されている。 NECの資料によると Pin30と31は未使用とのことなので、 とりあえずここでは一般的な MILコネクタ の 30Pinのものを使用することにした。
ちなみに液晶側はメス(通常フラットケーブルを圧着する方の側)の基板取付け用を使い、 ユニバーサル基板の切れ端を使って抜き差しと配線の便を図っている。  液晶側の配線はそのままそっくり MILコネクタに結線し、最後に Pin31のリード線をPin30にまとめておけば OKだ。  絵柄処理基板側は少し変則的なので注意しよう。
※絵柄処理基板を今後もテストに使うことを考慮して、真ん中の写真のように中継コネクタにまとめてみたが、 これは必ずしも必要という訳でもないので、絵柄基板側のコネクタはご自身の判断で省略してもらってもかまわない。


2.ケースの加工ほか・・・

回路説明の項目でも記したとおり、主要回路を「映像・倍速変換」と「タイミング信号処理」の 2ブロックに分割してユニバーサル基板に実装している。 今回はさらにスイッチング電源を含めて 1mm厚のアルミ板に組み立ててシャーシー代わりに使ってみた。

ケースに組み込んだものを裏側から見ると右側の写真のようになる。
液晶パネルへの信号ケーブルやバックライト用インバータなど、あらかじめ位置が固定されているものがある上、 マウント用ネジ穴や突起等の障害物があちこちにあり、位置決めはやりづらい部類に入る。
シャーシー用アルミ板加工の詳細については省略させていただくが、突起を避けるために 一部基板やシャーシーを切り取っている部分があるので、加工前に実際のケースで確認して欲しい。

その他、ケースへの加工が必要なものを列挙すると・・・
 1. シャーシー用アルミ板をマウントするためのネジ穴(突起を削る必要あり)。
 2. 信号入力用コネクタの穴(必要に応じて)。
 3. 画像調整用 VR、電源スイッチ、ACコード等取り付け用の穴。
 4. 基板上の半固定 VR調整用の穴。
 5. ケース下側、バックライト通風用の穴。

1については、ケースに元々ある突起が高すぎるため、そのままアルミ板を載せるとネジの頭が液晶にぶつかってしまう。  あらかじめケースの縁と同じくらいまで削っておこう。
2の信号入力部分は、ユニバーサル基板の切れ端に自立型の MILプラグを取り付けた後、2mmのアクリル板(端子の部分を切り取っておく)と、 絶縁用に 1mmのアクリル板を重ねてシャーシーにネジ止めしている。 MILプラグの種類によっては穴が小さい場合があるので、 現物合わせで調整してやろう。
3、4についてはそれほど精度はいらないはずなので、現物を見ながらうまくまとめて欲しい。
※5について少しだけ補足しておくと、本来この液晶は上側にバックライトが来るように使うのだが、 パチンコ台に装着する際、上方向からの視認性を高めるため「リバーススキャン設定」として ケースには上下逆に取り付けられている。
今回、シャーシー用の大きなアルミ板を取り付ける関係でケース下部からバックライト部分への通風が悪くなるため、 ここに何個か通風用の穴を開けておく必要がありそうだ。

■ 資料はこちら
ケース裏面拡大イメージ  全体接続図

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