TVチューナーの追加とノイズ対策(Page 1 / 2)

■ TVチューナーをつないでみよう・・・

さて、某ソフ○ップで仕入れてきた TVチューナーユニット CE-M60TVだが、とりあえず手近なビデオ入力端子の付いている TVにつないでみたところ、なかなか便利に使えそうな感触だ。 小型に作られている上、電源は 5V単一、しかも音声多重対応 (^^)  おまけにチャンネル表示や音声モードなどは映像信号に「スーパーインポーズ」されて出力されるため、 このままつなぐだけで TVとしての機能を追加することができてしまうのだ。
ケースには一応「ロッドアンテナ」が取り付けられており、アンテナを伸ばしたときの重みで倒れないよう、踏んばるための「足」 も装着されている。 最もこのロッドアンテナ、よほど電波状態が良い場所でないと使いものにならないようだが・・・ (^^;

一通り動作確認が終わった TVチューナーユニットを製作途中の液晶モニタにつないでみたのだが、少々残念な結果が 待っていた。 他の TVにつないでテストしている状態では全く問題なかったのだが、何故か強烈なノイズが画面上を覆ってしまい、 チャンネルにもよるが、ほとんど使いものにならない状態であった。 液晶モニタとの距離を離してみても改善されず、 ノイズの伝達経路を特定しないことには先へ進めなくなってしまった・・・


1.とりあえず色々対策をしてみよう・・・

とりあえず、何も対策をしないとこんな感じの画面が表示される。 全体的にザラザラした感じのノイズが画面を覆い、 チャンネルにもよるが、同期が乱れ気味だったり、色もきちんと出なかったりと、ほとんど使いものにならない状態だ。

画面をよく観察してみると、中央付近に縦のバーがうっすら出ているのがわかるはずだ。 この症状からすると、どうやらノイズの発生源は 倍速のディジタル RGB信号 にほぼ間違いはないという感触だ。 今回は XRGB-1本体からフラットケーブルで信号を引き出している上、データラッチから 液晶パネルに至るまで、高速のディジタル信号が無防備で引き回されている状態だったりする。 こいつらがチューナーユニットに回り込んだ結果が このノイズとなって現れている訳だ。

ノイズをまき散らす方が悪いのか、それともノイズの影響を受けやすい方が悪いのか・・・ どちらが なのかはとりあえずここでは触れないことにして、まずはノイズが軽減できそうな対策を色々試してみることにする。

1.フラットケーブルにアルミ箔を巻いて GNDに落とす
とりあえず、XRGB-1とインターフェース回路を結んでいるフラットケーブルがいちばん怪しそうなので、アルミ箔を巻いて GNDに落としてみた。 結果から言うと一応効果はあるようだが、劇的に改善されるという訳ではなく、まだまだ 実用レベルには程遠い状態だ。

2.ディジタル信号の経路にシールド板を入れる
これも効果がない訳ではないのだが、上記1と同様のパターンだ・・・

3.XRGB-1から出るディジタル信号にフィルタを入れる
完全な形でのテストはできなかったのだが、XRGB-1から信号を引き出す際に装着した「ダンピング抵抗」の端子に 27PFのセラコンをずらずらと並べてみた。 ま、これも効果がゼロという訳ではないのだが、手間の割に イマイチの効き目だ。 信号の反射云々を考えると、「受け側」にもダンピング抵抗やフィルタが 必要になってきたりするのだが、今更そこまではやってられんでしょう・・・

4.チューナー全体をシールドケースに入れる
実はこれが意外と効き目がなかったのが不思議だ。 少し大きめのアルミシャーシーにチューナーを入れ、上から 別のアルミ板でフタをして GNDに落としてみたのだが、何故かあまり芳しくない・・・ 内心いちばん効果がありそうに 思っていたのだが (^^;

5.チューナーの接続ケーブルを「フェライトコア」に通す
コアが二分割されていて、ケーブルを 2〜3回巻き付けてパチンと閉じるタイプのノイズ対策部品が市販されているが、 とりあえずこれをチューナーから出ているケーブルの根本に一つ装着してみた。 実はそれほど効果はないだろうと踏んでいたのだが、 何とこれが前記のどれよりも効果が高かったのだ。 何故でしょうネ (^^;


2.TVチューナーユニットを分解してみよう・・・

とりあえずノイズの件もあるので、チューナーユニットを分解して内部の構造を見てみたいと思う。 その上で 何か構造上検討しなければいけない点があれば、リストアップしてチェックすることにする。
■ ケースのフタを外したところ
■ 基板を取り外して裏側から

まずはケースそのものだが、単なる何の変哲もないプラスチックのケースで、特に導電性塗装がされているということもないため、 シールド効果は全くなし である(笑)。
外部に伸びる信号ケーブルの引き出し位置付近を見ると、とりあえずノイズフィルタが取り付けられているのは確認できた。 が、何が原因なのか 効き目はないような雰囲気だ。 基板全体を見渡してみると、ほとんど全ての部品が面実装タイプの部品で構成されており、しかも 基板両面に渡ってぎっしりと実装されている。 そのためか、高周波回路にしてはパターン密度が高く、GNDが弱いような気がするのは 気のせいだろうか・・・

ということで、この時点でノイズに関する原因を考えるとすると、誘導源の最右翼は間違いなく信号ケーブル だろう。 ケーブル自体はシールド線が使われているが、シールド側に乗ったノイズがそのままチューナーの基板に入ると、今度は GNDが弱いことが致命傷につながるような気がするのだ・・・

先ほどの実験で、チューナーユニットをアルミのケースに入れた際に効果がないと書いたが、ケーブル自体にノイズが乗っているとすると これもごもっともな話である。 まずは金属製のケースを採用することは当然とし、ケーブルの引き出し口にノイズフィルタを持って来て、 ケースとの間に電位差を作らせないことが、ノイズ撲滅への近道ではないかと思う。


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