液晶パネルとのインターフェース (Page 1 / 1)

■ 液晶パネルとのインターフェース・・・

さて、いちばん最初の項目で予備実験を行った際の結果から、とりあえず データラッチとクロックドライバ があれば液晶に信号をインターフェースすることはできることが判明しているが、この液晶本来の要求するタイミングからズレた信号を 供給しなければならない関係で、実際の表示位置がかなり右寄りとなってしまう。 そのため、今回は XRGB-1から出力される水平・垂直同期信号を遅らせ、それぞれの画面位置を好みの状態に調整するための回路を追加することにする。


1.それでは早速回路の方を・・・

基本的な回路は、実はいちばん最初の項目で実験の際使ったものと大きな違いはなかったりする。 まず最初に XRGB-1からの信号だが、今回 40Pinの MILコネクタに電源用も含めてまとめているので、全ての配線がこのポイントに集約された形となっている。


クロック信号は 28MHzという周波数のため、実験回路同様高速タイプの 74AC04を使ってバッファリングしている。 このうちの 1回路を使用し、ダンピング抵抗を通して液晶にクロックを供給する。

各信号ラインは、プルダウン用の集合抵抗をあてがった後、8Bitデータラッチ 74HC574に送っている。 今回は各色 6Bitということで 1回路 2Bitずつ余るので、このうち 2回路分を使って同期信号のタイミング調整前後でラッチし、ノイズによる タイミングのズレ防止用としている。

XRGB-1から供給される水平・垂直同期信号は、前述の通り一旦クロックのタイミングでラッチし、それぞれをワンショットマルチ 74HC221を用いてタイミング調整している。 水平・垂直何れも立ち下がりエッジ基準にトリガをかけ、適当な遅延を得た後 規定のパルス幅になるよう加工する。 尚、ワンショットマルチは アナログ回路の積分動作 を利用してタイミングを作っていることを頭の片隅に置いておこう。 特に水平側は、ノイズが乗ると画面に横揺れが発生するなど 不快な現象が出るので、調整 VRや入力信号の引き回しは少々慎重に行った方が良いかも知れない。


2.液晶パネル用信号ケーブルの加工。

右側の写真は絵柄処理基板と液晶パネルを結んでいる信号用のケーブルだ。  両側とも特殊なハーフピッチコネクタが使われており、手に入りにくい上使い勝手も悪そうなので、 基板に接続する側をバッサリ切断し、一般的なコネクタに交換してしまおう。

液晶側のコネクタは、千鳥配列になった 31Pinのものが使われており、これが何故か絵柄処理基板上では 30Pinの信号用と 3Pinの電源用に分割されている。 NECの資料によると Pin30と31は未使用とのことなので、 とりあえずここでは一般的な MILコネクタ の 30Pinのものを使用することにした。
ちなみにこのケーブルに取り付けるのはメス(通常フラットケーブルを圧着する方の側)の基板取付けタイプを使い、 ユニバーサル基板の切れ端を使って抜き差しと配線の便を図っている。  液晶側の配線はそのままそっくり MILコネクタに結線し、最後に Pin31のリード線をPin30にまとめておけば OKだ。  絵柄処理基板側は少し変則的なので注意しよう。
※絵柄処理基板を今後もテストに使うことを考慮して、左下の写真のように中継コネクタにまとめてみたが、 これは必ずしも必要という訳でもないので、絵柄基板側のコネクタはご自身の判断で省略してもらってもかまわない。


2002/04/30 Yutaka Kyotani

トップメニューへ
VGA液晶+XRGB-1改 モニタメニューへ
前のページへ
オーディオアンプとスピーカー・電源の追加へ