MultiR HDDに色々なモニタを接続する 〜 パチンコ台中古モニタへの接続 Part-1 (Page 1 / 1)

 パチンコ台中古モニタへの接続 Part-1


■ はじめに・・・

このページでは、15.75KHzのアナログ RGB信号+複合同期信号 (R/G/B/SYNC) で映すことのできるモニタへの接続例を ご紹介したいと思う。 MultiR HDDとの接続には S-Video端子 (7Pin Mini-DIN特殊コネクタ) を使えば一発で済ませることができる。

▲ 7Pin Mini-DIN特殊コネクタ → RGBモニタへの接続

7Pin Mini-DIN特殊コネクタ信号ケーブル の作成については、前頁 で解説しているので、用意して欲しい。
尚、このケーブルが用意できない場合、VGA端子からでも R/G/Bの各信号は取り出すことができる。 但し、SYNCの代用として使う コンポジットビデオ信号は取り出すことができないので、別途 RCAピンプラグ等を用いて Video端子から得る必要がある。

このページでは、代表的な液晶ユニットとの接続例と改造ポイントをご紹介させていただくが、ここに掲載していない 液晶ユニットであっても、パチンコ台 '中古モニタ' 活用術 でご紹介している大半のものは同様の接続で映すことができる。


 CRギンギラパニック(三洋物産)


■ はじめに・・・

▲ 接続・使用例[拡大写真]

SHARP製 7インチワイド TFT液晶パネル LQ070T5BG01を使用したモニタユニットである。
この液晶ユニットについては こちら で解説させていただいているので、興味のある方はゼヒご参照いただきたい。

このモニタユニットは、パチンコの絵柄を処理する基板との間にコネクタがあって分離できる構造になっているが、信号レベルが 一般的な 0.7Vppよりかなり高く設定されているため、ちょっとした改造 (ジャンパーを飛ばす)が必要だ。
改造方法については下記に再掲させていただくが、汎用性を持たせるために中継用の基板を設け、コネクタで受けるようにしている。 直接つなぎたい方は 7Pin Mini-DIN特殊コネクタ信号ケーブルを作成する際、相手方を下記に示す日圧製 2.0mmピッチのものにすれば良いだろう。 その際、電源の GNDと信号の GNDを同じ端子にカシメないといけないのと、75Ωの終端抵抗を中継基板に取り付けているので、これを R/G/B/SYNCとも 液晶ユニットの映像基板にある入力コネクタの端子に取り付けておく必要がある。

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■改造ポイントと追加回路について・・・

この液晶ユニットに関しては、映像回路基板の入り口にある減衰用抵抗をジャンパーでパスさせるだけで改造そのものは完了だ。 あとは、 インターフェース用の回路 (というより単なるケーブル)を作成し、RGB入力のコネクタ付近にでも 75Ωの抵抗を入れておけば OKだ。 尚、MultiR HDD との接続には SYNCラインも 75Ωの終端抵抗を取り付けるのが正解だ。









 





まずは、左上の回路図を見ていただこう。 映像処理回路から入力部分を抜き出したものに、ジャンパーで パスさせる部分を書き加えてみた。 あと、インターフェース用の回路 (ケーブル)についても図示してある。

最初にジャンパー部分だが、R/G/B/Syncとも 10KΩの抵抗を適当なリード線でショートさせることになる。  赤用は R13、緑用は R12、青用は R11、同期は R60をそれぞれショートするのだが、該当の抵抗は全てチップ部品で そのままハンダ付けするのは得策ではないため、何れも少しパターンが伸びたところにあるスルーホールに予備ハンダを行って リード線を接続している。 具体的な場所については右下の拡大図を参照の上、部品番号とパターンを確認しておいて欲しい。

次はインターフェース用のケーブルだが、最初から付いているケーブルを途中で切断して加工すれば とりあえず目的は達せられる。 が、一本しかない GNDを、電源と信号で共用していることを少し気にしておいた方が 良いかも知れない。 GNDラインを細い線で長く伸ばすと、電源電流による電圧降下がそのまま信号ラインに重畳されて ノイズの原因になる場合があるので要注意だ。
ちなみに、大阪日本橋のシリコンハウス共立で求めた日圧製 2mmピッチコネクタがドンピシャだったので、私は右上のような形で 別途ケーブルを製作してみた。 GNDラインは電源用と信号用の二本を同一ピンにカシメている。 また、配線の便を図るために ユニバーサル基板の切れ端を使っているが、この裏側に 75Ωの抵抗が貼り付いている。






 





最後に、回路図にない注意点を一つ・・・
実は、液晶のケースと基板を取り付けるフレームだが、絵柄処理基板を取り外した時点で「電気的に浮いた状態」に なってしまっている。 本来は絵柄処理基板のネジ穴から入力コネクタのシールド用と思われる端子につながっていたのだが、 浮いた状態のまま放置するとノイズの影響を受けやすくなるため、右上の拡大図のように、手近なネジ穴から基板上の適当な GNDに太めのリード線で接続しておくのが良いだろう。


 CRあっぱれ応援団(京楽産業)


■ はじめに・・・

▲ 接続・使用例[拡大写真]

SHARP製 5.6インチ TFT液晶パネル LQ6BN01を使用したモニタユニットである。
この液晶ユニットについては こちら で解説させていただいているので、興味のある方はゼヒご参照いただきたい。

このモニタユニットは、パチンコの絵柄を処理する基板との間にコネクタがあって分離できる構造になっているが、両者間のインターフェースは R/G/B 各3Bit+Clkの Digital RGB接続となっており、映像回路基板側に載っている D/Aコンバータでアナログ RGBに変換されるようになっている。 従って、 このユニットを使うためには、D/Aコンバータから映像回路への経路をパターンカットし、映像信号を流し込むための配線を追加する必要がある。
改造方法については下記に再掲させていただくが、汎用性を持たせるために中継用の基板を設け、コネクタで受けるようにしている。

尚、チップ部品に配線を半田付けする必要があるため、直接コネクタなしで接続することはお勧めできない。 75Ωの終端抵抗を取り付ける場所を確保する意味もあるので、 面倒でも中継基板を作成して欲しい。

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■改造ポイントと追加回路について・・・

まず最初に行う作業だが、D/Aコンバータからの出力をカットし、外部からの映像入力用の配線を接続する必要がある。 MC141685FTの出力は抵抗で終端されたあと、チップセラミックコンデンサを通して IR3Y26Aに供給されているので、 まずこのセラコン直前のパターンを 3ヶ所カットする。 その後セラコンの端子に直接 RGB映像入力の配線を 半田付けしてしまおう。 SYNCは絵柄処理基板を外した時点で余分な回路は切り離されるため、そのまま電解コンデンサの マイナス端子に配線を半田付けするだけで OKだ。 あとは適当なところから 12Vの電源と GNDを結線しておこう。


前の項目でも触れたように、IR3Y26Aの映像信号入力レベルは一般的な 0.7Vppとなっている。 外部から信号を供給する場合は 特に何も考えずに 75Ωで終端した信号を供給するだけで OKだ。 また、SYNCについてもロジックレベルおよび 複合映像信号をそのままつないでしまっても大丈夫だ。 また、PLAYSTATION接続時に同期信号を 75Ωで終端してみたが、 特に同期の乱れ等もなく安定に動作した。
MultiR HDDとの接続時は SYNCラインにも 75Ωの終端抵抗を取り付けるのが正解だ。

パターンカットおよび信号線引き出しについての詳細は、上の写真と右の回路図を参照して欲しい。

・このページの記載内容について、カノープス株式会社および販売店への問い合わせは絶対にされませんよう、お願い致します。
・改造という行為にはリスクが伴います。 商品の保証やアフターサービスを受けることもできなくなります。
・車載化で増設した機器を運転中に操作することは重大事故の原因になります。 運転装置への干渉も十分な確認が必要です。
・このページの記載内容は、全て自己責任においてのみご利用いただけます。 詳細は こちら をご参照下さい。


2004/07/11 Yutaka Kyotani

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